町田・玉川学園地域のレポート
(by ペンネーム:Deeさん)

 8月5日の駅前イベントにいらしてくれた習志野の仲間が当日の様子をレポートしてくださいました。



町田・玉川学園地域のレポート

ペンネーム:Dee

 8/5( 日)、小田急線「玉川学園前」駅前で写真展を行うとのことで行って参りました。最寄駅ホームから小田急線「玉川学園前」駅ホームまで約1時間半でした。
 改札口では町田の仲間が迎えてくださり、「見どころ紹介」ということでイベント会場とは逆の北口へ下りました。車道を大きく横取りして、と言うかケヤキの為に道路が大きく迂回して、市民が大切にしているケヤキが立派に立っていました。このケヤキは道路拡張の為に幾度か切られようとしたそうですが、市民が守っているそうです。

 小田急線の線路を越えて南口イベント会場へ。駅まん前の駐車場です。準備中のスタッフの皆さんを紹介して下さいました。
 この地域の素晴らしい所は、三町会が結束していること。お会いした方々には町会役員の方もいらっしゃるわけです。その方々自ら駅前でビラを配ったり、写真展を見入る人に説明をしたりしています。
 写真展はこの地域の自然、主に動植物の写真、裁判に至るまでのこと、住民と長○工との攻防など大変リアルな写真が多く掲示されていました。

 ひとしきり写真展を見てから、町田の仲間のご案内で、現地へ。 駅から歩く道すがら、色々な方が声をかけます。そのたびに自分を紹介してくださって、いやはや、照れくさいやらなんやら^^;
 みなさん「これはこれは遠い所からようこそ!」と、暖かい言葉をかけてくださいます。現地までは土地柄、坂道が多いです。そして道路が狭い。車はすれ違うのが困難なのでどちらかが譲り合います。町田の仲間曰く、「スピードを出させないためにわざと狭くしている」との事。お互いの車輌がすれ違う時の譲り合いは、ドライバーの暗黙の了解。こちらでよく見かける「ありがとう」「どうぞ」のパッシングやクラクションは全くなし。「譲り合いは当然のこと」という住民意識がしっかり定着していました。現地へ向かう坂の途中、車道の真ん中にラインが引いてあるのでセンターラインかと思ったら、車道と歩道を区別するラインでした。歩道が車道と同じくらい設けてあります。歩道には大型プランターの花壇があるので車が通行することはできません。歩行者に優しいなぁ〜。

 住宅街が切れたところから現地を望む「尾根道」に。この尾根道、協議会のHP に画像がたくさん載っていて「いつかここを歩いてみたい」と思っていたので、「わーい!ついに来たぞー!」とわくわく。
 山道のような尾根道に入って間もなくすると三井住友海上の研修施設と広々としたグランドが目に飛び込んできます。そしてその後ろにどう見ても周りとは不釣合いな巨大な壁が現れます。どうにも気味の悪い光景です。 10 棟がエキスパンションジョイントによって「伸びたS の字状」に繋げられ、屏風というかツイタテのように立っています。尾根道は下層部分を見下ろす小高い場所にあるのですが、それでも近くへ行くと10 階のこのツイタテはものすごい圧迫感です。この位置から見えていた丹沢の山並みは当然見えません。
 午後2 時台で完全に日影になっているベランダを見て「これって真昼間なのにこんなに薄暗くていいんですかね?」と聞くと「長○工は平気で北側にベランダとか配置しますよ(笑)」との事。まぁ入居者も分かってて購入したんでしょうが、……。^^ でもってこの部分に住む方は「尾根道から覗かれる」とかなんとか言ってくるそうです。をいをい。どこに目をつけて一生の買い物をしたんだか。この箱に住みたいとは思えない。これで10 階、10 棟(1 棟と言い張る)、588 戸。当地は単純にあと4 階上に伸び、あと5 棟増え、あと865 戸プラスです。 588 戸だって相当な数なのに、それ以上です。本当に考えたくもありません。

 尾根道を歩いていてマンションの圧迫感の次に目を引いたのが「あの美しい眺望を取り戻そう!」と言う美しい看板。ここから、みんなが平等にこんな美しい風景を見る事ができたのですね。本当にもったいない。ちなみにこの看板、かつて丹沢が見えた方向に向けて立っています。「ここからこんな素敵な眺めがあったんだよ」と、お知らせしています。一度壊されて、その後修復されているそうです。
 マンションの敷地に沿って尾根道を歩くと「ここ、提供緑地ね」と、指を指す。フェンスで囲まれた「猫の額」ほどの緑地。 「でも入ると怒られるんですよ。おかしいでしょ?(笑)」。さすが長○工。当地でもやりかねないですね。尾根道から出て住宅街へ。至る所に「マンション反対」のカラフルなのぼり。そしてあちこちで見かける看板たち。もう建っていて入居もしていますが、地域住民は許していません。

 住宅街を抜けると「かしの木山自然公園」の入口へ。元々、この入口は尾根道と一体の散歩道として親しまれていたそうです。入口を入るといざ鎌倉!の折に利用された「鎌倉古道」が自然の中で残っています。かしの木山自然公園の中は、真夏なのにひんやりと心地よく、蝉時雨、鳥のさえずり、土の匂いに、やさしく包まれて、何度でも味わいたいヒーリング感覚です。^^
 かしの木山公園を出て、ぐるっとマンション正門方面へ。
 正門前テント小屋では、3 人の住民の方と楽しくお話させていただきました。初対面にもかかわらず、意気投合してしまうのは「長○工だいっきらい!」という共通理念があるからなんでしょうね。長○工ネタで盛り上がったり、これまでのご苦労を聞いたりととても充実したひとときでした。いただいた熱いコーヒーが本当に美味しかった!(真夏でもホットコーヒー派です^^)。
 このテント小屋の真正面がマンションの出入り口になっています。当地と同じで、一箇所しかありません。長○工だかの社員がこちらを監視していましたが、まったくもっておかまいなし。このテントに交代でいる住民の方は、入居者の出入りに対して「こんにちは〜♪」と明るく声をかけます。ほんとみなさん明るいです。正門前テントをあとにして、再びイベント会場へ。

 駅までの道は今度は下り坂。土地柄、坂が多いのは分かるのですが、お年寄りがふつーに歩いている。長年この地で暮らしていれば当然なのでしょうが、この夏の盛りに、ふつーにおばあちゃんとかが歩いています。坂なんかへっちゃらだーいって感じで(笑) みんな元気です。
 会場では多くの方が写真展を見入っていました。そこで我々を支援してくださっている習志野市議会議員を大変良くご存知のご婦人と出会います。まさか町田へ来て、習志野の話しができるとは思いませんでした。
 101 人の原告団の団長さんは、とっても素敵な方。見かけ倒しの自分と比べ、101 人を引っ張っているのは人間としてとても魅力的です。帰りの電車で、団長さんの「最終意見陳述」を読ませていただき、胸に迫るものがありました。大変なご苦労であると、敬意を表します。

 玉川学園地域のみなさまはどの方も明るく暖かく迎えて下さいました。「がんばってね!」「どんどんやっちゃいましょう!」「どうせやるなら明るくやらないとね♪」何もかもが見習うことばかり。暑い夏の一日、良い経験をさせていただきました。また行きたいと心から思います。

2007 年8 月
(写真はY氏提供)
(写真は必ずしも当日のものではないそうです。)