景観市民ネットの設立・活動報告集会に行ってきました。
(by 「101人原告団」衛藤団長)

 12月3日(土)午後1時半から、東京都渋谷区広尾の東京女学館で、「手をつなごう!国立発・景観市民運動全国ネット」(略称:景観市民ネット)の設立・活動報告集会が開催されました。当日の集会に参加した「101人原告団」の衛藤団長からのメッセージです。
 旧日本IBMグランド跡地対策協議会は、景観市民ネットに団体加盟しています。


景観市民ネットの設立・活動報告集会に行ってきました。

玉川学園の長谷工巨大マンションに反対する原告団 団長 衛藤 まり

 会場となった東京女学館の屋上から、広尾日赤病院の庭の、木々をもぎ取られた裸の地面を見てきました。病院を取り囲む、歴史ある煉瓦の壁も数日の内に撤去されると、女学館の方が涙ながらにお話ししてくれました。会場には名古屋や京都など遠方からも、ゼネコンに苦しめられ、志を同じくする、仲間達が集まっていました。地区計画とは名ばかりの、大企業と一部利害関係のある土地所有者と議会議員で決められてしまった大規模開発という名の環境破壊が各地で現実のものとなっていることも、ある当事者の方々の口からに直に知らされました。
 住民の暮らしぶりが築き上げてきた街並みを売り物にした高層大規模マンションがつぎつぎと建てられても、事業主が一時大金を手に入れるだけであり、残されるのは負の遺産だけということを確信しました。本当に恐ろしいことです。
 私たちの運動もIBMだけで終わるものではないことも再認識しました。国立の石原代表が「もう建ってしまったのにまだやっているの?」と何度も言われたが、志を持って続けているというような内容のことをおっしゃっていました。確かに闘っているのはひとつのマンションというコンクリートの塊に対してではないのだから、運動は建った建たないによって変わるものではないし、日々新しい局面も生まれ、益々広く人々に知らせなければならないという使命感が涌いて出でくるのでしょう。
 私たちの運動も続けれ続けるほど、敵は事業主という企業たちだけではないことを思い知らされています。市民運動を続ける他の方々とも連携をとりつつ広い視野で取り組まなければならないことを改めて実感しました。
 それにしても今やネットという力強い味方があるので連携もとりやすい世の中です。この集会に集まった方々と連絡を密にしてIBMの運動をまちづくり将来に結びつく、効果的なものにしていきましょう。

写真はY氏提供