判決!は かくも軽き中身に比して
(10月23日)

10月23日(火)の一部撤去裁判判決の様子を、ペンネーム:○とさんがレポートしてくれました。


(判決の内容と控訴に向けた住民集会参加呼びかけを掲載した『ご近所瓦版』はこちらです。


東京地裁、12時25分着。 A1番出口から地上へ、建物全景ショットをものにしようと鞄をがさがさやってたら 黄色いチラシを渡される。 TVでやってた日航907便事故の控訴審の応援団とおぼしき人たちが大勢、黄色 いハチマキで左右に居並び、車上からのマイクを使った檄に耳を傾けている。 今日の判決内容によっては、私たちもこういうことをやらざるをえないのか…? この運動のおかげでずいぶん慣れちゃった裁判所通い。 しかし、「判決」というのは本日が初体験。 裁判長が“主文”なんかを重々しく読み上げられたあと、勝った方は歓喜爆発! 負けた方は怒号の嵐!なのだろうか?

金属類をすべて鞄にぶち込み、探知機ゲートをクリア。 係官が「カメラ入ってますね。法廷内では…」「分かってますよ、、んなこと」。 傍聴マニアの世界を描いた北尾ナントカと同じく、情報交換の為に喫煙所に直行。 いたいた、玉学からやって来た仲間。 1本点けると、すかさず携帯が鳴る。 すでに709号法廷に入った仲間から「みんなどこにいるの?」。 「この時間帯、地下の食堂かしらね?」。 Cメール受信。習志野の1500戸巨大ハセコーマンション問題を抱える応援者から 「●●さんはどこにいるのですか?どこいけばイインデスカ?」。 チサイといってもドデカイこの東京地裁、迷子も出てくるでしょう。 さて、時間に余裕を持って709号法廷に行ったところ、おおお、すでにたくさんの人 ・人・人。 扉近くに“被告”の集団も10人くらいいますね。 我々原告側はすでに50人は超えてる様子、今回も傍聴席はパンク必至。 なるべくたくさん傍聴できるようゴタゴタがちょっと。 そしてついにおとずれた判決言い渡しシーン。 「ゴニョ、ゴニョゴニョ」と発するやいなや、裁判官一行はそそくさと後ろの扉からご 退場。 えっ、そんだけ? ゴニョゴニョは「原告等の請求を棄却する。訴訟費用は原告等の負担とす」だった んですけどネ。 重々しいどころか、神聖なご託宣をいただいたなんて感興をもよおす糸口はどこ にも見えず、さりとて事務的なクールさでもなく。 ほ〜こういうもんかい。2年半もの仲なのに、変だぜー。 勝訴の場合、ビールかけの手配の心配までしたオイラにこの仕打ちはないでしょ う! みんなもしらけて隣の控え室へ。

記者会見準備に忙しい原告団長より一言。 「はやりの言葉でいえば、想定内とはいえみなさん残念でした。しかし、これから も運動は続きます。ご支援をよろしくお願いいたします。」 ここでもらった判決文。厚さは1センチ。 記者会見までの空き時間に、穴のあくように読み込む人も。 “判決の内容はここにあるから読んでね”式だったのかい。 理由くらいは裁判長の口から聞きたかった!というのがみんなの本音だと思いま したね。 1センチの判決文の中身は、前半は我々が作った資料のコピー。後半は原告と 被告の名簿に説明用の俯瞰図。肝心な「当裁判所の判断」は真ん中あたりの25 ページだけ。しかも字がでかい、裏無し。 私たちが、50万円かけて初めて裁判所から貰ったプレゼントがこの25ページとい うことになります。

14時スタートの司法記者クラブでの記者会見。 ここも傍聴で膨れ上がりました(部屋が狭いので)。 5〜6社は来ていただいているのでしょうか?先日テントまで足を運んでくれた記 者もいます。 弁護士、原告団長、オオタカ猛禽プロ、町内会会長がそれぞれの立場で本日の 判決内容(1センチの中身)がいかに“変”かを語る! あとはマスコミの良心に賭けるしかありませんね。 ロビーで今日の労をねぎらい、また明日からの問題解決に心をひとつにして向か おうと誓い合い、解散。

*帰りの小田急線内でやっと25ページの中身に眼を通しました。  ややや、変だぜこれは!というところに付箋を貼ったところ、10箇所に及びました。「何も調べてないのじゃないかな?」「これじゃ、建築屋が喜んじゃうよ」と洩らした仲間たちの言葉がよみがえりました。
ぺンネーム:○と
(写真はT氏とY氏提供)






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