「フィンチ」と「ユニヴェルシオール」
(10月14日)

 10月14(日)の玉川学園前駅北口写真展の様子を、ペンネーム:○とさんがレポートしてくれました。

趣味で鳥類の“くちばし”の研究をしている知人から聞いた話。 ガラパゴス諸島に「フィンチ」という鳥がいて、捕食する食い物の種類(主食ですね) によって“くちばし”の形が違い、4種類ほどいるという。 サボテンばっかり食べる「サボテンフィンチ」とか、樹上の虫ばっかり食べる「キツツ キフィンチ」とか、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』には他の鳥の生き血 をちゃっかり吸う吸血フィンチなんておっかないのがいると出ていますね。 それぞれ生きていく為に、効率良い捕食形態にくちばしを順応させて進化したという。 ダーウィンの進化論(間違ってると批判するむきもいろいろあるようですが)では、環 境に適合できなかった99%の“種”はすでに絶滅したというから、「フィンチ」君は“くちばし”の進化変容により、かろうじて残り1%の仲間にとどまっているわけです。 きっと、気候やその他環境の変化によって『主食』が変化し、長い年月を経てその形 を変化させていったのでしょう。 きっとその環境の変化が「おだやかに」か「激変」かの違いが、進化する時間的猶予 を与えられたモノと絶滅したモノの分かれ目なのでしょう。 「町並み環境の変化」というものに置き換えてみると、ジワジワと環境が変わっている うちは“異常さ”に気づかずに、私たちの生活は無意識のうちに変化にあわせて『進 化』?しちゃってるのかもしれません。 文明進歩の為なら、すこしばかり空がみえなくったっていいじゃん…みたいな。 しかし、ユニヴェルシオールのような環境の「激変」は目だっちゃいましたね〜。 私たち、絶滅したくないし、吸血フィンチにはなりたくないから、今日も写真展というわ けです。
設営班3名が北口防災倉庫に集合したのが午後3時、巨大横断幕にオオタカのパネ ルと搬入物の多さの割りに、わずか20数分で開店。 ムムッ、誉められてもうれしくないが、慣れちゃってますね。お見事。 本日はできたてホヤホヤの「瓦版ニュース」にいつものQ&Aを配布。 説明員の応援はいつもより早く集結。 人通りはいつもより少ないのですが、関心の高い人たちの滞留時間は過去最高! 本日のギャラリーは、大小13枚のパネルをフルコースでご見学される方が多かったで すね。 50年以上この地にお住まいで、この写真展がきっかけで?昔ののんびりした町並み の様子を眼前に浮かぶかのように語るご婦人。 線路の向こうは全部森だったって。 昨年、ユニヴェルが見える分譲地に引っ越して来て、小学校の受け入れ態勢に不安 を持つ、子育て真っ最中のお母さん。 長年、街づくりの会に参画していて、なぜ監視しないと野放しの開発が起きてしまう のか?昔の“大工さんのモラル”が無くなったことを嘆く方。 カメラでパチパチやりながらでも、中身の濃い会話がいつもより…。 カンパしていただいた方で一度は去ったものの、まだ話し足りなかったのか、相手を させていただいたこちらのスタッフ目当てに再来場なんて場面もありました。 そして、なんといっても本日の出会いで圧巻だったのは、入居者と地域の住 民とが対立することに疑問を持ち、幟を切り刻むような者が徘徊するする事を憂い、 自らあまり事情を知らずに購入したことを、穏やかに話された『入居者』の 方が来てくれたことでした。 この方は、テント小屋からの挨拶は気持ちよく思っていますと言ってくださいました。 去り際に「入居している者にも、丁寧に説明をしていだだきありがとうございます」と 、これまた丁寧な言葉を残していってくれました。 写真展に足を止め、いろいろと話をしてくださった方々に感謝です。 いろいろな方々といろいろな話をするにつけ、 和やかだったこのまちに災いをもたらした事業主達への「疑問」と「怒り」は、いやがうえにもますのでした。
ぺンネーム:○と
(写真はT氏提供)






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