「ノブレス・オブリージュ」と「草木の民」もしくは「批評家」と「当事者」
(4月6日)

4月6日(日)の北口商店街での写真展の様子を、ペンネーム:○とさんがレポートしてくれました。


本日午前中に、ようやく個人的な時間が取れたので(おいおい、普段は そんなに他人のために忙しいんかい?)念願の「花咲く、玉川学園風景 のスナップ狩り」に早朝より出掛ける。 生活道路である尾根道を7丁目→8丁目→南大谷→3丁目→2丁目→ 4丁目→5丁目とブラパチ(ぶらぶらしながら写真を撮る)しました。駅前 を中継して再び7丁目へ。坂を登ったり下ったり、えんえん3時間半。 撮ったスナップ、駄作含めの200枚強。ハー、、このまちはチカレル。
桜はもう散っていて、ちょっと残念。でもいろんな家があって面白かった。 坂という構造を生かして採光と眺望を工夫して建てられた個性的な家が 多いんですね。変な言い方だけど、人くさい家が多いのもこのまちの魅 力です。ところどころ、昔だったら“貴族”が住んでるような豪邸もあるん だけど、貴族的なことがやれる時代じゃないからか、ひっそりとしててか えって「ここに住まわせていただいてマス」みたいなたたずまいが多かっ たような…。
午後、写真展の準備の為ユニヴェル正門前に。 前回の写真展に乱入?していただいた世界放浪の鉛筆画家が約束ど おり届けてくれた大作「ユニヴェル・ワシ掴みオオタカ之図」をちょうど空 いてるからいいやと東京地裁八王子支部での勝利判決写真のパネル にレイアウト。これが本日、波紋を呼ぶことになるとは…。 うららか陽気で人通りもいつもより多い北口商店街。 砂袋を運んだり、相変わらず自衛隊みたいな準備作業のあいまに、ふ と気づくと興味しんしん、パネルに足を止める人がいつもよりたくさん。 そうか、自然テーマ・かしの木山の生物大パネルの追加NEWバージョ ンが本日お披露目だったんです。プロ写真家の迫力ある映像に誰しも 釘付け!というわけ。それにしても今日は自らすすんで会場に乗り込 んでくる人が目立つ。 はて? 「やっとこの問題、解決したんですか!」知り合いのその言葉に “?”が氷解しました。 勝利判決の掛け軸とその説明パネルに一緒に貼られたくだんの鉛筆画 “5階以上をワシ掴みでぶっちぎっている猛禽類の図”。その下には作者 の手書きで「5階より上は引っ越しました。めでたし、めでたし」の文言… があったんです。 ややや、ついに全面勝利したか!と誤解させちゃったようですね。 そして、「あのゥ、、私はこの7階に住んでいるんですけど」という人物も 登場!
いつもより活況をていして来た写真展。 きっといつもは関りたくないと素通りしたであろう人物もたくさん混ざって いる模様、、ムムム! やはりその中に、私たちのこの運動に冷ややかな意見を持つ御仁が。 「無駄だよ、こんなことやったって。あんたらであの土地を買い取るくらい やんなきゃこの問題は解決しないね。」ふ〜む。それって本来は“市”が やってくれるべきことだったんですけどね。この人は市民運動の力のな さばかり強調してましたね。政治の裏の世界に通じたエリートっぽいポ ーズだったけど…。

ノブレス・オブリージュという言葉を思い出した。 貴族が自発的に無私の行動を率先しておこなうことのような意味で、い ってみれば、エリートの義務みたいなことらしい。自分の領地の民を守る 為には真っ先に命を賭けて戦う貴族。国立紛争のドキュメントの著者、 石原さんもあとがきでその言葉に触れ、日本のエリートにはその気概が 全くなくなったと嘆いていましたね。貴族の国、イギリスではその伝統が 根強く残ってたらしく、どっちが正しいは別にして、フォークランド戦争で は○○公と名の付く人が最前線を志願してバタバタ死んじゃったんだっ て。 玉川学園周辺を領地とした貴族(エリート)がおわしまし「ハセコーよ、 その土地、民のためにわしが買うから出て行け!」もしくは、びた一文 払わなくっても率先して戦ってくれたら…。戦後はそういう大人物を育 成しようという教育はしてない。みんな平等だ!の一点張り。解き放た れたのは強欲な私企業。「官も民も個人主義に墜したやつらばかりだ から、やりたい放題!オラたちの天下ダ」という図式なんでしょうね。冷 ややかな批評家の苦言を聞きながら、そんなことを頭の中で組み立て ていました。
金も力もない私たちは、せめて知恵で、といいたいところですがこれも また前代未聞の難問のため手探り状態が本音のところ。 7丁目の7階建てインチキ地下マンション。 その階数減らしを訴える署名活動もこの場でやり始めました。 世の中変えようってまず思わなければ、金輪際変わりっこないっスか らね。 宇宙空間のなかでも極めつけに美しい星、地球。その中で恵まれた 気候風土の恩恵を受けた国、ニッポン。さらに大都市近郊ながらも奇 跡的におだやかな住環境を保っているここいら周辺。午前中にブラパ チした緑と美しい花々は、みんなのもの。だから私のものでもある。 三菱化学生命科学研究所の解散後の広大な敷地と森の落ち着く先 は、その企業の勝手でしょう、ではないはずです。 ブラパチする権利を持つ私のもの!   アレ? 
ぺンネーム:○と
(写真はT氏提供)






オンラインニュースに戻る
トップに戻る