「ユニヴェルシオール入り口付近での私たちの行為と、のぼり・横断幕は
違法なものとは認め難い!」勝利判決がでました

(3月19日)

3月19日(水)の裁判の様子を、ペンネーム:○とさんがレポートしてくれました。


手帳に午前11時40分 傍聴希望者は玉川学園駅集合、とある。 ちょっと早めに出向いて駅のベンチでコンビニのやきそばロールを食してい たところ、やや、前方にポツンと被告1名。こころなしか、さみしそう。 心中や想像するに「みんな遅いなァ、今日は地域でいろいろあって…まさか 重大な判決日なのに、誰も来ないなんてこたァないだろうな、、」。 望遠のファインダーで覗く。するとにわかに笑顔に。 あ、仲間がポツポツ来ましたね。 やがてもう一人の被告も合流して、いざ東京地裁八王子支部へ。

巨大迷惑マンション“ユニヴェルシオール”の入居者の起こした、マンション入 り口周辺での私たちの行為(以下)の差し止め請求事案。
@マンション入り口方向に向けて椅子をならべてたむろしている
A入居者の出入りを「監視」している
Bのぼりを振り、シュプレヒコールをあげる
C出入りする車両のナンバーを控える
D双眼鏡、望遠鏡その他の器具を使って覗き見する
E原告及びその家族を誹謗中傷する言動を行う
上記にはすべて「及び他人をしてこれを行わせること」がついており、3町内 会の2人(なぜか2人ダケ?)の代表・副代表が被告になっているのがこの裁 判。途中、原告側が「テント撤去項目を取り下げる」といういわくつき。

今日がいよいよ判決です。 @〜Eまで“いいがかり”みたいな訴えなので、みんな“勝利”を確信してい ます。 しかし、最近東京地裁でこうむった建築業界よりの不当判決や国立マンション の事業主が国立市相手に起こした損害賠償訴訟の最高裁の血も涙もない判 決もあり「司法とは、よく間違えるもの」というPTSD(心理的損傷)をこうむった 私。 いくら原告がテントに乱入し「このままでは負けるから…」とわめいたことがあっ たとしても、予断は許されないという気持ちで臨んだのです。

ポツポツと冷たそうな雨が降っているのを、横浜線快速八王子行きの車窓から ながめつつ「快速っていっても、4分しか違わないのねコレ」などと哲学からほど 遠い思考に陥りながら、待ち構える“運命”に運ばれて行く。
東京地裁八王子支部への傍聴は今日が始めて。 着いてみて、霞ヶ関のりっぱな建物とは違って貧乏な自治体の“公立学校”み たいな安普請(失礼)にびっくり。 しかし「案外、法の権威むき出し、ピカピカ外観の霞ヶ関よりけっこうまともな 判決が期待できるのかもしれない」とも思ったケド。外見より中身で勝負がモッ トーの私としては親近感がちょっと持てました。 金属ゲートもなかったなァ。持ち物、身にまとっているもの全てリュックに詰めて 損した。

401号に入ってこれまたびっくり。 原告側は出廷していません。 「自分で起こしておいて、さんざ迷惑かけといて、そりゃないだろう!」。こういう ことってアリですかね? マージャンで“ロン”っていったら、振り込んだ奴が居ない!という状況じゃな いですか? 定刻13時5分、裁判官も現れない、、アレレ?と、こちらはすぐ杞憂と分かる。 裁判官登場、そして、くだんの東京地裁ではそのそっけなさに怒りを覚えたと おなじセリフを立場が違うとこうも気持ちいいものかと実感。 いわく「主文。原告の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告の負担とす る」。 う〜ん。@〜Eすべてぶっとばす気持ちよい響きにうっとりしました。

1階ロビーの長椅子にみんな集まり、弁護士より判決の中身の説明を 受ける。 私たちの行動が、原告の主張する人格権・プライバシー権を侵害するほどに 社会的相当性を欠く違法なものではなく、表現活動の自由であると認め「原告 の請求は理由がない」ときっぱりいいきっている。 マンション出入口付近に集まっても良い、のぼりを振っても良い、シュプレヒコールも良い。双 眼鏡を使ったとしても(自然環境保護がここんちの運動の主題だから)鳥類も気にな るのでしょうと書いてある。さらに10棟も連なる巨大なマンションだから、入居状 況を確認するには双眼鏡等は不可欠とまで。

床の間から外してきた掛け軸のような「勝利判決」の大書を持って飛び出した 男1名。

私は、司法に対する認識を今日(こんにち)新たにしたのである。 「司法とは、あきらかに怪しいいいがかりには案外間違えないもんである」と。
ぺンネーム:○と
(写真はT氏提供)






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