やすらかに…手づくり看板第1号を作った男、逝く
(3月16日)

3月16日(日)の北口商店街での写真展の様子を、ペンネーム:○とさんがレポートしてくれました。


その人は、いつも照れ笑いをうかべながら話しかけてきてくれました。 初めてお目にかかったのは、この「巨大迷惑マンション事件」が勃発し、 長谷工による南大谷町内会への説明会準備のために集まったさくら 会館だったろうか? それとも、やぶ広から入った学童の通学路に設置された手づくり看板 の前だったろうか? その時にかけられた言葉を今も憶えている。 「人まかせじゃダメだろうと思ってさ、かっこ悪いけど、作ったらすぐ付 けちゃいましたよ」。その照れ笑いがとてもすがすがしく、よし、この人に 続こう!と思ったのでした。 昨日、闘病の末の訃報に接し、気持ちの整理がついていない仲間が きっと大勢いることでしょう。私もその一人。 「異常さ」への怒りと、むずかしく分からん局面にはいつも率先して勇 気を持って聞きただす姿勢が忘れられません。 いつもそばにいて、この運動を粘り強く支えてくれた偉大な先輩でした。 元気だったらきっと顔を覗かせてくれただろう写真展。 そういえば町田市街での写真展には、機材の搬入やあれやこれやで 無理をいう私にいつも快く車を出してくれたことも忘れられません。 午後2時半もまわったころ、ようやく会場設営終了。
今日は小春日和のようなめぐまれた天気。 でも、人通りは首をかしげるほど少ない。 べつに配布物にノルマがあるわけではない、「量」より「質」と思うもの のチトはりあいが…。 本日は三脚を持ち込んで、自分も集客の為のサクラになってのリモコ ン撮影をもくろみました。 で、いろいろ遊んでいたら3時をまわり、気がつくとお客さんがたくさん! 練馬区の撮影所跡の巨大マンションの写真をじっと眺める方がいたの で話しかけます。親戚がその撮影所に勤めていらしたとか。 「こんなふうになっちゃったんだァ。悲しいなあ」と。 一番左の写真を差して「これはもっとすごいネエ」といいます。 「あの、それがIBM跡地のマンションですってば」。とほほ〜。
正門前の、無駄なのにいつまでもいるハセコーの監視人2名もやって来 ました。一人はズカズカと中まで入り込み見学。仲間が見咎めると「見ち ゃいけないんですか?」と。 「ずいぶん、写真がたくさんあるんだな、驚いた」と。 こっちもあの公開緑地にズカズカ入りましょうかね? 今日もこの写真展会場の線路をはさんで反対側、7丁目の地下2階・地 上5階のマンション計画への質問がありました。 マンション銀座化を阻止するためにも、この写真展が足元の貴重な景 観を実感していただける場になればなァと思うのです。
「もう春だからなあ、写真も衣替えせんとね」とのお声。 ギクッ。確かに、高裁への資料準備の為だから昨年の秋頃に撮った写真 が多いもんね。 家々の手入れされた花や木々が輝きだす季節はもうすぐ。 どなたか一緒に景観ハンティングに行きませんか。 あの人ならきっと照れ笑いしながらいうでしょう。 「人まかせじゃダメだからさあ」。

ご冥福をこころよりお祈りいたします。
ぺンネーム:○と
(写真はT氏提供)






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